診療所(クリニック)が医療保険の在宅療養支援診療所として登録していれば、地域住民は在宅医療を受けることができる。ただ患者が通院できないことが条件だ。認知症や歩行障害などを抱えていると、交通機関の乗り換えや遠距離歩行が難しく、通院不可能と見なされる。

 もう一つの条件は、診療所から16キロ圏内であること。在宅医は首都圏など都市部に多く、また高齢になれば長距離歩行は難しくなるので、大都市や近郊住民であれば複数の診療所から十分選択ができる。

 在宅医は月1~2回は必ず診療に赴く。月の第3木曜など、あらかじめ訪問日を決めておく。急な発熱や転倒などで医師に判断を求めたいときは、24時間いつでも電話できる。夜間でも相談や連絡に応える義務が医師にはあるが、必ずしも、訪問しなくてもいい。「手持ちの薬を飲んでください」と指示をするだけでもいいし、看護師の派遣を指示することもある。

看取り件数の多い診療所を選ぶ

 では、どの診療所を選んだらいいのだろうか。答えは簡単。多くの看取り、終末期を診てきた診療所であれば信頼できるだろう。年間看取り件数が15件以上が一つの目安となる。

 自宅や施設で亡くなると「不審死と見なされ警察が検視に来る。それが嫌だったり煩わしいので病院に頼る」という話をよく聞く。だが、これは間違いだ。訪問診療を続けてきた医師が死因を確定できれば、死亡診断書をきちんと書いてくれる。