また、1989年立山中高年登山者遭難事件では、10名中8名が死亡し、助かった2人が、革製登山靴に透湿防水素材の雨具、ウールの手袋に対し、亡くなった8人は、綿のズボンやビニール雨具だったため、登山の場合の衣類の重要性が再認識されることになりました。

<参考文献>
『ドキュメント 気象遭難』(ヤマケイ文庫/ 羽根田治著から引用)
「個人装備については、革製の登山靴を履いている者、布製の軽登山靴を履いている者、ニッカーズボンの者、綿のズボンの者、透湿性防水素材の雨具を持っている者、ビニールの雨具で間に合わせた者など、それぞれバラバラであった。その装備の差が、結果的に明暗を分ける一因にもなった。」

 とはいえ一般の方はといえば、2003年に講演をはじめた当初は下着といえば「コットン」。それ以外ありえないという風潮でした。化学繊維は汗を吸わないと信じていた人も多かったです。

 すでにアウトドア界では、ポリエステルであっても、汗を吸い取り、毛細管現象によって拡散させ、汗を外に排出できる吸乾拡散素材が一般的になっていたのですが、一般の方のコットン以外を着る風潮が広がったのは、ファストファッションの機能性インナーが発売されたあたりではないでしょうか?

■JCFA(日本化学繊維協会)ホームページ
「よくわかる化学せんい」吸乾拡散素材など、化学繊維の機能について
http://www.jcfa.gr.jp/fiber/topics/vol02.html

機能性インナーの下にコットンを
着ている人が54%も!

 で、ついに一般にも広がったと思っていたのですが、2014年12月26日マイナビ記事でコメントする際、衝撃的な事を教えていただきました。機能性インナーの中にコットンを着ている人が54%いるそうです…。

 コットンを下に着て汗をかくと保水してしまうので、上に何を着ても、暖かくなりませんよー。

■『綿肌着の上にヒートテック、その重ね着では意味がない!?
機能性インナーの効果を最大限に引き出すコツ』(2014年12月26日付マイナビニュース)
http://news.livedoor.com/article/detail/9619592/

「マイナビニュース」記事を参考にあんどうりす氏が作成