妥協のない準備
完璧な理解

●4 周到に準備する

 ゴルゴは仕事の遂行のために、体の鍛錬、調査、学習、あらゆる準備を高水準かつ一定のレベルで妥協なく行うことを習慣にしている。

 144巻では、依頼者が依頼内容を話す前の段階で、ターゲットの企業名を言い当て、「依頼者の素性を探るのは……俺の基本ルールだ」と言う。また、映画のセットのような舞台を組み、本番さながらの状況で必死に練習する(53)。宇宙空間での仕事の遂行のために、隠れた本物の弓道の師範から技能の神髄を学ぶ(155)。

 仕事に着手する前にいかに準備を万端にしておくか。情報の入手、情報網づくりは、プロの仕事の大前提だ。また、仕事をするために必要な技能の習得や、実行前の完璧なシナリオづくり、本番に近い形の予行演習など、可能な限り周到な準備をして仕事に望むのがプロなのだ。

●5 科学的にアプローチする

 不可能を可能にするために、対象について科学的に調査し、完璧に理解する。

 61巻で、世界最大のダイヤモンドを粉砕する依頼を受けたゴルゴは、腕利きのダイヤ加工職人が手がけた70カラットのダイヤモンドを購入して、それを本人に砕いてもらう。「結晶方向に逆らって、正反対のポイントに打撃を加える」その技を観察学習して、同じ要領で依頼のダイヤモンドを狙撃粉砕した。

 また、戦車の弱点である、キャタピラの継ぎ目を撃ち抜くことで、戦車砲の戦力を封じたり(37)、警備が厳重で近寄れないターゲットを予告日には殺害せず、ターゲットが殺害を免れたと警備を解いて乗り込んだ自家用ジェットに予め飛行目的地をプログラミングしておき、日付変更線を超えた(前の日に戻った)ところを狙撃して予告どおりに殺害する(74)といった方法を用いている。

 仕事においては、つねに最新の学問的成果を積極的に利用したり、人間という生き物の行動パターンについては心理学の知識をもって事に当たる。前提条件や初期条件を崩す、変異点、特異点を作り出すなどの工夫を試みる。そこには機械のように、冷静にものごとを処理する自己コントロール力も必要である。