これを知れば、誰でもすぐに点数が上がる!読むだけで合格が近づく!偏差値35から東大に合格した「ずるい試験対策」をまとめた『東大生が教えるずるいテスト術』。この連載ではそのエッセンスを紹介していきます。
センター試験には魔物がいる
50万人を超える学生が受験する試験、「大学入試センター試験」。今年度も、2018年1月13日〜14日に実施されます。
このセンター試験は、教科書の内容が9割と言われ、真面目な学生ほどいい点が取れる......と言われているのですが、同時にこんな言葉があります。
「センター試験には魔物がいる」。
なぜかセンター試験で本来の調子を発揮できず、普段の点数と比べて滅茶苦茶低い点数を取ってしまう学生が、毎年一定数いるのです。
それこそ、「魔物」に点数を持っていかれたかのように。
私の友達でも、毎回センター試験型の模試で8割以上取っているにも関わらず本番のセンター試験で5割を切る成績になってしまったり、英語が得意でいつも200点満点に近い点数を取っていたのに、なぜかセンター試験本番で120点しか取れなくなったりと、「魔物」にやられた受験生がたくさんいました。
さて、一体なぜ、彼らは点数が取れなくなってしまったのでしょうか?
「魔物」に会いやすい受験生はどんな人なのでしょうか?
・「傾向変化」についていけない受験生
センター試験は、問題の数や問題の傾向、問い方などが変化し難いことで有名です。
ですので、10年分の過去問を解けば、だいたい「解き方のコツ」が理解できます。
しかし、この「解き方のコツ」に慣れてしまうと落とし穴が!
ちょっとした傾向の変化についていけないんです!
例えば2014年の英語の試験。今まで10年間変化が一切なかったにもかかわらず、新しい形式の問題が登場しました。
すると、その問題自体の難易度は高くないのに、なぜか英語でコケる人が続出したんです。
しかも、200点満点で15点分しかなかったにもかかわらず、15点以上いつもより点数が低くなる人が少なくありませんでした。
いつもの「解き方のコツ」「解き方のテンポ」に慣れていて、「この問題は10分で解こう!」とか決めている学生は、「あれ!?新しい問題だ!どう対処すればいいんだ!?」とパニックになってしまったのです。
こんな風に、「型」や「コツ」にハマりすぎていると、ちょっとした変化に対応できないのです。
・「教科書型」の学習をしていない受験生
センター試験は教科書から問題が出題されるわけですが、2015年の数学ⅡBの試験である「難問」が出題されました。
それは、教科書には載っているけれど、あまり重要視されていない部分だったのです。
昨今、学習参考書がたくさん販売され、「教科書の中から、より出題される範囲を重点的に学べる本」が増えています。センター試験向けの学習参考書でも、教科書に載っているものの中で出題されやすいところを抜粋して解説する本が多いんです。
そういった本に慣れている学生が多いので、この問題は教科書には載っている内容なのに解けない学生が続出したのです。
この問題もあって、この年の数学ⅡBの試験の平均点は例年の平均点をはるかに下回りました。
こんな風に、教科書をきちんと見ておかないと、センター試験で引っかかることがあるのです。
・次の科目に引きずってしまう受験生
2013年度、数学ⅠAの試験が例年と比べて難しくなりました。2012年度の平均点から20点近く低くなり、数学が得意な人でもなかなか解くことができませんでした。
恐ろしいのはここから、その次の数学ⅡBの試験です。
例年に比べてかなり簡単な問題が多かったにもかかわらず、平均点がぜんぜん高くならなかったのです。
どころか、数学ⅡBでも大コケしてしまう学生が続出したのです!
話を聞いてみると、数学ⅠAで散々だったために、それに引き摺られて本来の実力を発揮できずに終わってしまう学生が多かったようです。
センター試験は、多くの学生にとって初めての「入試本番」。本番慣れしておらず、緊張やストレスで前の試験の結果に次の試験が左右される学生が結構いるのです!
いかがでしょうか。基礎が出題されるセンター試験であっても、こんな風に思わぬ「落とし穴」で点数が低くなる学生が大変多いです。
今年度のセンター試験まで一ヵ月を切りました。1人でも多くの学生が「魔物」に会わないことを祈るばかりです。