これを知れば、誰でもすぐに点数が上がる!読むだけで合格が近づく!偏差値35から東大に合格した「ずるい試験対策」をまとめた『東大生が教えるずるいテスト術』。この連載ではそのエッセンスを紹介していきます。
東大生が駆使するテストの必勝法とは
みなさん、試験で絶対に間違えてはいけない「キー問題」があるのを知っていますか?その問題を間違えるだけで点数が大幅に減点され、合格が大きく遠のく「重要な問題」とは、どういう問題だと思いますか?
「やっぱり配点が高い問題?」「正答率が高い問題?」
それも一つの正解だと思いますが、一番は、「全体に掛かる問題」です。
例えば英語や国語の長文問題で、最後の問題で「この文章の主題(テーマ)として正しいものはどれか、次の選択肢から1つ選んで答えなさい」という問題を見かけたことはありませんか?あるいは最近では、「この文章のタイトルとして正しいものはどれか、答えなさい」という問題の出題率が高くなっていますね。
長文問題ではこのような、「その長文全体の趣旨・主題を問う問題」が多く出題されています。
この問題こそが、「絶対に落としてはならないキー問題」なのです!
「え?なんでその問題がそんなに重要なの?」と考える方もいるでしょうが、答えは簡単です。「この問題を間違えると、他の問題も間違えてしまう確率が高くなるから」です。
例えば長文問題では、「下線部Aはどういうことを言っているでしょうか?」「この段落は何を述べていますか?」といった具合に部分的な読解を問うパターンが多いです。しかし、それは全て、「長文全体の中での一部分の読解」を問うているわけです。
つまり、そもそもこの長文自体がどういう問題なのかわかっていなかったら、答えられない場合が多いんです。
例えば、和文英訳の問題の中に「party(パーティー)」という言葉があったとします。
普通なら「パーティーなら、人が集まってワイワイしたんだな!」と解釈しますよね。
しかし、この長文が政治についての文章だったらどうでしょう?
「Party」には「政党」という意味もあります。「もしかしたらこっちの意味かも?」と自然な流れで考えられますよね?
そう、一単語・一文の読解であっても、「全体の文脈」が大きく関わってくるのです。
だからこそ、全体の文脈を理解する上で重要な趣旨・主題の問題は絶対に間違えられないのです。そこを間違えれば、それ以外の問題も間違ってしまう可能性が高くなるからです。
これは長文問題に限った話ではありません。「全体に掛かる問題」というのは、他の問題形式でも多く存在します。
例えば数学の大問で(1)(2)(3)の3問構成になっている場合。この形式は受験数学で8割を占めるオーソドックスな出題形式ですが、間違えられないのは(1)です。
なぜなら、(1)を間違えたら(2)(3)も考え方が正しくても不正解になってしまうパターンが非常に多いからです。
「え?(1)の正解不正解は、(2)とか(3)には関係ないんじゃないの?」と考えてしまった人は要注意!
「(2)(1)で求めた答えを用いて、〇〇を求めよ」といった風に、(1)は次の小問のヒントになっているパターンが非常に多いのです。それは問題文に「(1)の答えを用いて」と親切に書いていない場合でも同じです。多くの場合、(1)の答えを用いて(2)を、(1)(2)の答えを用いて(3)を解くのです。
こうすることで出題者は、受験者にヒントを与えつつ、(1)まで解ける人、(2)まで解ける人、といった風に受験者をふるいにかけているのです。
だから多くの場合、(1)が解けない人は(2)も解けませんし、(3)も解けません。問題自体がそのように作られているのです。
というわけで、長文問題なら全体の趣旨を問う問題、数学なら(1)といったように、「全体に掛かる問題」をきちんと見分け、「絶対にそこだけは落とさないぞ!」という意気込みで解いてみてください。
そうすればきっと、その問題をヒントにして他の問題を解くことができるので、大幅な得点アップが望めます!