これを知れば、誰でもすぐに点数が上がる!読むだけで合格が近づく!偏差値35から東大に合格した「ずるい試験対策」をまとめた『東大生が教えるずるいテスト術』。この連載ではそのエッセンスを紹介していきます。
なぜ「試験の参考書」はないのか
世の中には多くの試験が溢れています。
学校の定期試験、中学入試・高校入試・大学入試、検定試験に資格試験、TOEIC・TOEFL、今までの人生で一度も試験を受けたことのない人なんていないでしょう。
そして、それと同じ数だけ、「問題集」や「参考書」が世の中には溢れています。英語の単語帳、数学の問題集、世界史の参考書、数え上げたらキリがないくらいに、「学習参考書」が存在しています。
でも、不思議なことに、「試験の参考書」はこの世に今まで一冊も存在していないんです。
多くの参考書で、「こうやったら勉強がはかどるよ!」とか「こうやって勉強すれば暗記できるよ!」と学習のサポートは載っています。それに則って勉強すれば、確かに頭が良くなり、知識量が増えるでしょう。
しかし、多くの人は試験で点を取るために・試験に合格するために勉強しているはずです。いくら頭が良くても、どんなに知識がある人でも、試験で点が取れなければなんの意味もありません。それなのに多くの人は、試験で点を取るために正々堂々、ちゃんと勉強してしまうんです。
確かに知識は、試験で点を取るために必要だと言えます。しかし、それだけでは不十分なんです。試験で点を取るためのテクニックを身に付ける必要があるんです。「どんな知識があれば試験問題が解けるのか」だけではなく、「どうやって試験問題を解けば点数が来るのか」も同じくらい大事なんです。
「試験で点を取るテクニック」を身に付けなければ、偏差値60の知識量を持つ人でも試験では偏差値50になってしまいます。逆に身につければ、偏差値50の知識量の人でも試験では偏差値60を取ることができます。すごく不公平ですが、努力が努力として報われるかどうかは、試験テクニックで決まってしまうんです!
私が「試験テクニック」の重要性に気が付いたのは東大を目指して2浪している時のことです。元々偏差値35だった自分は、「東大に行きたい」と考えた時に、「ただちゃんと、きちんとたくさん勉強すれば東大に合格できるはずだ!」と馬鹿正直に考えました。でも、2回東大に不合格になった時点で、「どうしてこんなに頑張っても合格できないんだろう?」と思い悩み、「何かが間違っているんじゃないか」と思うようになりました。
結論から言うと、間違いは2つでした。
勉強の方法が間違っていたことと、「試験テクニック」を軽んじていたこと。「正しい勉強の方法」に関しては、別の著書(ゲーム式暗記術)で紹介させていただきましたが、問題は後者です。かつての自分と同じように、馬鹿正直に「たくさん勉強すれば合格できる」と考えて、ちゃんと勉強してしまう人も多いと思いますが、それでは結果に結びつかない場合が多いんです。「正々堂々じゃなくてもいいから、どんな手を使ってでも、一点を稼ごうとする意識」。本当の意味で合否を分けるのは、知識量でもなければ努力でもありません。『試験テクニック』なんです。