今回の小売業大手とネット通販関連の連携ではヤフー、楽天、アスクルというビッグネームが並んだ格好だ。

 しかし、楽天にしも、ヤフー、アスクルにしても小売り大手と組む背景として忘れてはならないのが、米アマゾン・ドット・コムの最近の動きである。

 アマゾンは昨年、米食品スーパーのホールフーズ・マーケットを約1兆5000億円という巨資を投じて買収、さらに日本でもネットスーパー、「アマゾンフレッシュ」の展開を昨年から開始している。

 米で巨資を投じリアルの店舗を持つということは、生鮮食品の扱いノウハウの取り込みに加え、生鮮食品をはじめ幅広く食品を扱うことで、主婦層というアマゾンをこれまであまり利用していなかった層を取り込めるからだ。

 最近、ニールセンデジタルが公表した日本でのEコマース利用状況調査で、ECアプリの利用者数ではやはりというか、アマゾンが1位で1753万人のトップ、楽天市場が1677万人で2位につけている。

アマゾンの“泣き所”は
十分取り切れていない女性層

 しかし、アマゾンにも“泣き所”がある。

 この調査を男女別で見ると、アマゾンは男性が934万人、女性が819万人となっているのに対し、楽天は男性が687万人、女性が990万人と、女性ではアマゾンを上回っている。

 女性の利用者には相当数主婦層もいると見られており、つまりアマゾンとしてはこの調査結果のように、十分取り切れていない女性層とともに、主婦層の取り込みが課題であることがわかる。

 楽天市場としてもウォルマート-西友と組むことで生鮮食品を強化し、この女性、主婦層を維持、拡大していきたいという思惑があるのは確かだ。

 まして日本はこれから高齢化社会にどんどん進むのである。ネットができる高齢者が増えて、日常の買い物もネットスーパーに依存するという構図は容易に描ける。もちろん、その辺に着目してアマゾンは「フレッシュ」というネットスーパーを日本でも展開した。