日本に来ても国籍は変えたくない!
「経済難が来たら中国に帰りたい」

 中国の厳しい就職事情を生き抜くためのひとつの手段でもある日本への留学。ただ就職のためだけでなく、日本への興味など様々な理由が重なって、彼女たちは来日を決断した。

 ちなみに、最初に紹介した陽さんは、中国で働いていたころから日本人の彼氏がいたため、それも留学への後押しとなった。

「付き合っていた男性が東京にいたから、日本に行けば一緒にいる時間も増えるかなと思って、勢いで来ちゃった面もあります。タイプで言うと、優しくて決断力のある人が多いから、私は日本人男性のほうが好み」

 日本人男性と付き合い、日本で就職する予定の陽さんだが、「国籍だけは絶対に中国人のままでいる」と話す。

「今は結婚する予定はないけど、もし日本人男性と籍を入れるとしても、国籍は変えるつもりはありません。そしたら、万が一日本の経済が危なくなっても、彼を連れて中国で養うことができるでしょ」
 
 孫さんにしても、既に日本に暮らして7年以上が経つが、日本に骨を埋めるつもりはないという。

 凄まじい勢いで発展を遂げた中国だが、その一方で、コネや親の財力などの“フリーパス”を持たない多くの中間所得層出身の学生は、過酷な競争社会の中に身を置かざるを得ない。そうした中で、日本への就職や留学は、エリートコースからはやや外れた中国人がステップアップするための、ひとつの手段となっているようだ。