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現場力を伸ばす先端IT活用の鉄則

“元気玉”IT、「ハドゥープ」は
IT投資余力のない企業の味方?!

安間裕
【第5回】 2012年3月14日
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 「リアルタイムのほうがいいのにバッチ処理にしちゃっているもの」には、前述の金融機関の処理や、製造業などの「納期回答処理」があります。これらは、さっさと、リアルタイム処理に変えるべく、ご検討をお勧めします。(納期回答のリアルタイム化の「現実解」については、次回、もう少し書いてみたいと思っています)

 「なんかすればバッチ処理じゃなくせるかもしれないもの」には、例えば「通信キャリアの請求計算」があります。これは、日本の料金体系が、「何時間までかけ放題」とか「家族間なら何時間まではいくら」とか、料金計算が、合算してみないと出来なくなっていることに起因します。似たような話が、複雑化してきている生命保険(なんとか特約とか、年金付き長期なんとか)にも言えます。

 こういったものは、コンピュータ処理のための投資と比較し、場合によってはサービスを単純化し、値下げしたほうが差別化につながるかも知れませんし、リアルタイム化出来れば、正確な「月中料金計算」の実現など、サービスレベルの向上にもつながる可能性もあります。

 上記のように、「悪いバッチ処理」は、さっさとリアルタイム化すればいいでしょうし、「微妙?なバッチ処理」は、「ビジネス上の必要性」を自問するべきではと思っています。

 と、言うわけで、Hadoopは、最初の「良いバッチ処理」を高速化することにこそ、最大の貢献があるということになります。

“元気玉”ITの破壊力と課題

Hadoopは、「ビッグデータ(動画などを含んだ超大量データ)時代」という流行語と共に、「大規模データ分析」ばかりが取沙汰されています。私は、それは、Hadoopの威力の一面しか語っていないと思います。

 例えば、金融業界などの名寄せ処理(同一顧客であるが、登録された名前の差異--例えば「×××株式会社」と「(株)×××」--から別の顧客として扱われているものを同一顧客としてまとめる処理)なんかも、すごく高速化出来ると思います。この名寄せ処理は、複数契約を持っている人でも個人が特定されるので、複数のカードを使って限度額オーバーを誤魔化している人の管理などを、より頻度高く行うことにより、リスクの低減につながるのではと思います。

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グローバル経済のなかで地盤沈下の進む日本。再びIT先進国として飛躍するためには、ITをビジネスの武器とする発想が必要だ。ビジネスは現場が肝心。現場の意思決定のスピードアップなど現場力向上に先端ITをどう生かしていけばよいか、IT業界のフロントランナーがわかりやすく解説する。

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