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気はやさしくて胃痛持ち
【第9回】 2012年3月28日
著者・コラム紹介バックナンバー
市川純子 [(財)日本ヘルスケアニュートリケア研究所]

条件が合わないと言われ続け悩む
人材ヘッドハンターの悲しい現実

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派遣業務から
エンジニア専門ヘッドハンターに

 事務専門の女子社員だけでなく、企業の人事からは、「システムエンジニアを派遣してほしい」「飛び込みセールスのできる営業マンを派遣してほしい」、小売店からは「イベントスタッフを派遣してほしい」と依頼が来た。

 女性だけでなく男性のニーズも増えてきたのだ。Eさんのいた会社は急成長していたので、入社して数年でいつの間にか部長に昇進していた。ニーズはあるのに売るもの=人材がいない。特にシステムエンジニアに関しては万年人材不足であった。

 ついにEさんは、エンジニア専門のヘッドハンティング部門を任されるようになった。システム会社に働いている人のリストを作り個別にコンタクトをとる。エンジニアを養成する専門学校の卒業名簿を手に入れて、個別に交渉することからはじめた。

 派遣と違い、ヘッドハンティングは候補者との信頼関係が大切だ。時間をかけて信用してもらう。Eさんは、よく手紙を書いた。誕生日やゴールデンウィーク前など時間をみつけて丁寧に思いを綴った。ワープロやパソコンなどは使わず手書きで書いた。子どもの時から得意だった書道の腕を生かして、筆ペンで丁寧に、その人その人の顔を思い浮かべて書いた。

 候補者には、一度社長とご飯を食べてほしいと丁寧に手紙を送った。当然無視をされることもあるが、今の職場より明らかによくなる待遇に心を動かされる人も多かった。マッチングがうまくいくと、意義のある仕事だと心から思ってしまう。

自分自身が
ヘッドハントされることに

 ある日、Eさんの携帯に海外からの電話が入ったのは数年前のことだ。内容は、世界的な人材会社が国内のトップに迎え入れたいという、彼自身のヘッドハンティングの連絡だった。

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市川純子 [(財)日本ヘルスケアニュートリケア研究所]

1961年生まれ。財団法人日本ヘルスケアニュートリケア研究所 所長。広告代理店で大手私鉄の広報を担当。その後PR会社に転職し、医薬品や化粧品分野に携わる。2003 年にJ&Tプランニングを設立。代表取締役に就任。研究や情報の開発も行いヒット商品を数多く手がける。医療健康美容分野の研究のために2010年財団を設立。


気はやさしくて胃痛持ち

失われた20年と呼ばれる日本経済。そんな長い停滞のなかをがむしゃらに、ひたむきに日々の仕事・生活を生きてきたビジネスマンたち。さまざまなストレスに耐えてきたカラダもそろそろ注意信号を出す頃。いろんな職場のいろんなビジネスマンのいろんな悩みと不調を少し悲しく少しおかしく紹介します。

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