「仕事力」が数倍に上昇したのは、それが高まったというより、潜在化していた力が「顕在化」したということだ。それには、働き方の形式ではなく「質」、すなわち「人・仕事関係」を改革したからにほかならない。このことこそが、労働時間の短縮にも直結するのだ。

「人・仕事関係」とは、「人と仕事とのかかわり方」を指す。一般的には全く意識されていないものだが、その実体は現実の中に歴然と存在している。

「人・仕事関係」には、大別して正反対の2種類がある。人間が仕事の「主」となっているそれと、人間が仕事の「道具」と化しているそれである。

マネジメントは
リーダーの有り様次第

「人・仕事関係」を支配するものが、「マネジメント」である。多くの企業の中の言葉は「人を育てる」「人材をつくる」だが、それを具現化するマネジメントの実体は、完全なまでに後者の「道具」化に陥ってしまっている。

 マネジメントは、「理念」「リーダー」「制度・仕組み・方法」という3つから成り立つ。

 私はよく、後の二つを縦糸と横糸 から成る織物に例える。マネジメントも、「リーダー」という縦糸と、「制度・仕組み・方法」という横糸の織なしから成り立っているからだ。

 縦横それぞれの比重、それは、織物の場合は50:50かもしれないが、マネジメントの場合は、リーダーという縦糸が80、制度・仕組み・方法という横糸は20というところであろう(企業規模によっても変わってくる)。

「制度・仕組み・方法」は、リーダーがそれに頼れば管理の機能を発揮し、リーダーが主体になってそれらに命を吹き込めれば、マネジメントツールの機能を発揮する。ということは、マネジメントはリーダーの有り様によってどうにでもなる、ということだ。