【必読ポイント!】
◆どうしたら楽しく働けるのか?
◇代表のビジョンと自分の夢を重ねる

 意思を持たないカイシャは、生身の人間である代表の意思に従って進む。だから、楽しく働くためには、代表のビジョンと自分の夢が重なっているのが理想だ。100パーセント重なっているというのはありえないにしても、部分的にでも重ね合わせることができ、カイシャに入った後も自分の夢を探求していくことができればよい。

 仕事を楽しめている人は、ビジョンの重ね合わせができているかどうかの確認作業を怠ることがない。ビジョンの重ね合わせを常に意識し、代表の理想が何なのかをよく観察してその理想と自分のやりたいことを重ねるように心がけているから、高いモチベーションを維持できるのだ。

◇「やりたい」「やれる」「やるべき」を満たす

 著者が代表を務めるサイボウズでは、楽しく働き続けるための思考法を「モチベーション創造メソッド」と呼ぶ。その方法においては、モチベーションが高い、つまり「ワクワクして仕事に取り組めている」状態とは、「やりたい」「やれる」「やるべき」の3つの条件が重なっている状態だと定義される。ここでの「やるべき」とは、周囲から期待されているかどうかだ。周囲から感謝されたり評価されたりすることがわかっている仕事であれば、モチベーションは高くなる。この3つのいずれもが欠けないようにしつつ、3つの「円」を意識して重ねていくのが「モチベーション創造メソッド」だ。

 ただし、「やるべき」の観点において、「周囲からのどの期待にどれだけ応えるか」という選択を迫られることがある。いくら「やるべき」であっても、すべてを完璧にこなすことはできないからだ。「今週はやりますが、来週からはペースを落とします」などとして、「やるべき」の中から「やりたい」と「やれる」の交わるところを探し出し、自分の意思と覚悟によって選択しなければならない点には注意したい。

◇強みの掛け算でユニークな人材になる

 楽しく働くためには、自分から情報を発信し、それに共感してくれる社内や社外の人を仲間にするという方法もある。ただし、人に見つけてもらうには、ユニークさが必要だ。埋没しないユニークさを身につけるためには、1つのスキルだけでなく、スキルを「掛け算」するという発想を持つとよい。

 例えば、複数の仕事を持ち、「複業」でスキルを磨くというのが一つの手だろう。10人に1人のありふれたスキルは、2つ掛け合わされることで100人に1人のものとなる。さらに多くのスキルを掛け合わせていって自分の強みを最大化し、ユニークな人材になれば、様々な場所で楽しく働ける人になれるだろう。