日銀の金融政策を行動経済学の観点から見ると二つのキーワードが見えてくる
日銀の決定会合を受けても、市場はあまり反応しなかった Photo:PIXTA

プラシーボ効果とサンクコストが
見えてくる日銀の金融政策

 7月30日、31日の2日間にわたって日銀の金融政策決定会合が行われた。今回の会合は、これまでの方針を変更することが示唆されるのではないかという事前の観測もあったため注目を集めたが、大胆な政策転換はなく、株式・為替の市場も大きく反応することはなかった。

 会合の内容についての詳細や、今後の金融・経済の見通しについては多くのエコノミストや評論家がコメントしているし、筆者は金融政策についての専門家ではないので、これに対する評価や特段のコメントは避けたいと思う。

 ただ、2013年以降続いた大胆な金融緩和政策と、最近の政策の傾向を見ていると、心理学や行動経済学の面から非常に興味深いものが見えてくる。一つは「プラシーボ効果」、そしてもう一つが前回このコラム(「『元を取りたい』と思う気持ちは、かえって損を拡大しかねない」)でも取り上げた「サンクコスト」だ。

 そこで今回は、日銀の金融政策を行動経済学の視点から考えてみよう。