先週、衝撃の終了予告をしたものの、外部の方はもちろん、社内も、それを通り越して本人からも大したレスポンスがないという、とても平和なムラタ日記。当然のように今週もまったくそのことには触れていません。宣伝…それが君の仕事なのか? 今週もよろしくお願いいたします。 

なぜ新入社員は山に登るのか?

 新年度が本格的にスタートし、私の同級生には転勤となった者が多く、なぜか関西で新生活を始める友人が目立ちました。

 商社で働く友人のなかには海外赴任している者もおり、「これで旅行の宿泊費を節約できる」と内心思っていても、笑顔で「頑張れ!」と送り出しています。本音と建前ってやつです。

 転勤だとどうか分かりませんが、企業によってはユニークな新入社員研修を行なっているところもあるようです。やはり有名なのは大手広告代理店電通が夏に実施する富士登山。今年もやっているのでしょうか? 

 個人的な経験ですが、富士山は景色の変化に乏しい単調な山のため、暇をもてあました仲間同士の会話が弾みます。辛さを乗り切るという意味もあるのだと思いますが、コミュニケーションが活発になる機会のようにも思えます。

 今年は伊藤忠の新入社員研修が話題になっていました。「テント・登山・3時台起床…伊藤忠、新人にタフネス研修」(4月22日 朝日新聞)。

 行程は16日から5泊6日。約110人が福島県でテント生活をし、標高約1700メートルの山を登った。起床は朝3時台。班ごとにルートを決めたり、限られた食材で食事を作ったりするなど、「ゆとり」とも呼ばれた世代には厳しい内容だ。

『「ゆとり」とも呼ばれた世代には厳しい内容だ』。むしろ、40代後半で運動不足の社員のほうが厳しいのかなと思ってしまいましたが、毎年このような研修があるたびに、やはり賛否両論あるみたいです。

「新入社員であることを唯一の理由にやるべきことではないかな」というのが私の考えですが、各人が純粋なイベントとして楽しめるのであれば、別にいいのかなとも思います。

 それにしても、なぜ日本企業は根性を計る指標として山に登りたがるのか。どんな候補地が挙げられ、どのように選抜されていくのか、個人的にはそちらが気になってしまいます。

 ちなみに、ダイヤモンド社の新入社員研修では、倉庫見学というのがありました。I泉編集局長(当時は編集長)に引率してもらった記憶がありますが、自分が担当した作品の在庫を見るたびに「はぁ……」とため息をもらしていた姿を思い出しました。