真夏の甲子園の
戦いを見て思うこと
私は高校野球が好きです。真夏に繰り広げられる甲子園での戦いは、常に感動的です。しかし毎年、私はそこで活躍する高校球児たちに拍手を送りながら、彼らの行く末に想いを馳せてしまいます。
彼らは輝いています。間違いなくヒーローです。名門校であれば、野球部員の数は100人を超えるのではないでしょうか。その中で、ベンチ入りができる、さらにレギュラーになれるということは、その時点ではまさにピラミッドの頂点にいる存在です。
そうした高校球児たちが地区予選を戦い抜いて、一握りの高校、選手だけが甲子園に出場し、さらに甲子園で戦い、1校だけが優勝します。
若ければ15歳、3年生でも18歳。この若さで、気の遠くなる戦いに勝ち抜いて約3800校の頂点に立つ。私には想像もできないほどの存在です。
しかも、彼らの戦いは、まだそこでは終わりません。
彼らの多くがこの先、プロ野球の道に進みたいと思っているはずです。甲子園で優勝するかどうかは別にして、いかにそのプロセスで存在感を示すかが大切です。そして、プロの選手になるために、ドラフトで選択されることを目指します。
しかしプロになれる球児の数は、甲子園でベンチ入りしている選手の総数と比べても、はるかに少ない数です。ほとんどの甲子園球児たちは、夢が破れる運命なのです。
では彼らはどうやって、抱いてきた夢に決着をつけるのでしょうか。