米国進出から5年
日本と違い苦戦が続く
「メルカーリ! メルカーリ! M・E・R・C・A・R・I!」。米国のラジオ局のDJが連呼するのは、メルカリ米国法人の広告である。米国人には発音しにくく、スペルを読み上げなければ、スマートフォンで検索してもらえない。だから社名を連呼するとともにスペルも伝えている。
米国での知名度はまるでない。シリコンバレーの幹線道路101号線沿いに掲げられた巨大看板に書かれたコピーは「The Selling App.(売るアプリ)」というシンプル極まりないもの。メルカリが何なのか、基本のキを浸透させることが第一なのだ。
2014年の米国進出から9月で5年目。この間に日本のビジネスは急成長したが、米国では苦戦が続く。「世界展開」を創業からの大命題に掲げる会長の山田進太郎にとって、米国攻略は経営の最重要課題だ。