SUVブームが続く中で、悪路走破性に優れた本格オフローダーの人気が復活しつつある。国内外のメーカーから新型が相次いで投入され、注目度が高まっているのだ。「バブル世代」には懐かしい「クロカンブーム」は再来するのだろうか。(モータージャーナリスト 鈴木ケンイチ)
SUVブームの中で
注目度を高める本格オフローダー
SUVブームの大波の中で、今、注目度を高めるのが本格オフローダーだ。
SUVブームという大波が襲来してから、どれくらいの年月が過ぎたのだろうか。最低でも3年、下手をしたら5年以上も前から、“SUVブーム到来”と叫び続けてきたような気がする。
そうした長いSUVブームのおかげで、巷(ちまた)には驚くほど多彩なSUVがあふれた。クロスオーバー風、ミニバンとして使える3列シートSUV、スタイリッシュなクーペ風SUV、さらにはプロテクターだけつけたSUV風コンパクトカーまで生まれている。
そんなSUVだらけの世で、今、きらりと個性を光らせる一派がある。
主流派にはなれないが、強い個性により、その存在感が見逃せない。それは、SUVの始祖ともいえる“オフローダー”だ。
道なき道を踏破する、優れた走破性とタフさを身上とするオフローダーたち。SUVブームから生まれたのではなく、そのブームの前から存在した本物たち。そうしたオフローダーたちのフルモデルチェンジが続いているのだ。