北米自由貿易協定(NAFTA)の改定を巡り、米国とカナダは9月30日、米国が定めた期限目前で合意に達したと発表した。これによりカナダは、8月下旬に米国とメキシコの間で成立した合意に参加することができる。また、ドナルド・トランプ米大統領がNAFTAの破棄や分割に踏み切る可能性が低くなる。今回の電撃合意は、米通商代表部(USTR)のロバート・ライトハイザー代表が議会で、米国とカナダ間の隔たりはあまりにも大きく、30日の期限までにこれを埋めるのは難しいとみられるとし、トランプ政権はメキシコだけと新たな協定を結ぶ準備ができていると述べてからわずか4日後のことだった。合意前には、ニューヨークで開催されている国連総会の合間に集中的な通商外交が展開された。メキシコ当局者は、反目している米国とカナダ間の停戦交渉を急ぎ、トランプ氏の娘婿で大統領上級顧問のジャレッド・クシュナー氏は仲介役を務めた。
米国とカナダ、NAFTA改定巡り期限目前で合意
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