先週、米長期国債の利回りが急上昇し、9年余り続く米国株の強気相場が今後も継続するのかどうか疑問符がつき始めた。堅調な米国経済と株式や社債といったリスク資産に資金を注ぎ込みたいという投資家の願望を背景に、米国債の価格は急落してきた。消費者、企業、政府の借入コストを決める重要要素で、ベンチマークである米国債10年物の利回りは3.23%に上昇した。一般的に堅調な経済は株式にとって好材料だ。しかし、米国債の利回りが上昇し続ければ、投資家は無リスク資産を保有する方が得策と考え、リスク資産から資金を引き揚げ始めるかもしれない。借入コストの上昇によって景気拡大のペースが鈍化する可能性もある。株式投資家は利回りがどこまで上昇すれば株式市場が大きく反落するのかを慎重に見極めようとしている。
米国債の利回り急騰、3.5%が株式市場の転換点か
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