有力企業を多く抱える自治体はどこ?
人口規模が大きく同程度の自治体を調査
筆者の好きなテレビ番組の1つに『秘密のケンミンSHOW』があるのだが、連載第10回は、前回までとは打って変わって、「有力企業を多く抱えている自治体はどこか」を解き明かしたい。
自治体の勢いを図る指標は色々あるが、ここでは都道府県別に「人口規模」が大きい自治体を抽出する。その上で、人口規模が同程度の自治体をピックアップし、そこに本社を置く企業の「業績」を比較していく。人口規模が同程度の自治体同士で比べれば、そこに本社を置く企業の「実力値」を、より公平に比較できるからだ。
ただし、自治体をピックアップする際は、政令指定都市を抱える自治体は除外する。政令指定都市は突出して人口が多いため、国内の有力企業が密集しやすいこと、加えて政令指定都市同士の間で人口規模のバラつきが大きいなどの理由により、全国で比べるとデータに偏りが出やすいためだ。
どの自治体に本社を置く会社に就職すれば出世しやすいのか――といった話にはならないが、就活の際の参考資料の1つにしてもらえればと思う。
都道府県別の企業規模と業績を見るための基となるデータは、これまでと同様、「ダイヤモンドD-VISIONシリーズデータベースサービス 役員・管理職情報ファイル」である。ただし、これだけでは都道府県別人口に関するデータが得られないため、国勢調査の結果も参考にした。
では早速だが、都道府県別人口を見てみよう。その増減も見るため、2010年に加えて、2005年のデータも参照する。表1は、2010年の都道府県別人口の順に、同年と2005年の人口を表している。