米国債の利回りが上昇(価格は下落)するのに伴い、社債も打撃を受けている。それでも、投資家がリスクに見合う利回りを得ていないという危険性は依然としてある。米国の債券市場をよく見ると、先週の株価急落の最中に全体的なリスク回避が起きたという証拠はほとんどないということが分かる。投資家は社債ファンドから数十億ドルの資金を引き揚げてきたが、近年の水準と比べると利回りはあまり上昇していない。さらに言えば、より安全な投資適格債ファンドの方が非投資適格債、またはジャンク債のファンドよりも売られてきた。米金融大手バンクオブアメリカ・メリルリンチによると、投資家は先週、投資適格債のファンドと上場投資信託(ETF)から過去最高の75億ドルを引き揚げたという。投資家はジャンク債ファンドからも61億ドルを引き揚げたが、流出額は前回の株価急落があった2月の方が大きかった。
米ジャンク債、利回りはリスクに見合っているか
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