「人生100年時代」といわれるようになった昨今。60代なんてまだまだ若い!と思っていても、体はどんどん変化していきます。では、定年後も元気に過ごすためにはどんな食生活を心がけたらよいのでしょうか。今回は、健康寿命を延ばすために今からできる対策を詳しくお伝えします。
健康寿命とは、健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間のことです。日本人の平均寿命と健康寿命の間には、男性で約8年、女性で約12年の差があります(平成28年度厚生労働省調査)。人生の最後まで健康でいきいきとした生活を送るためには、この健康寿命を延ばすことが大切になります。
男女ともに60歳以降になると
「筋肉量」と「骨量」が急激に減少!
60歳以降の体の変化で特に顕著なのが、「筋肉量」と「骨量」の減少です。
筋肉に関しては、60歳から男女ともに、体幹、全身、下肢の筋肉の減少率が高くなります。特に下肢の筋肉量の減少が著しいといわれています。
骨量に関しても男性は60歳から、女性に関しては閉経後ホルモンのバランスが崩れることから、50代以降で骨量が急激に減り始め、60歳以降もさらに減少の道をたどる一方です。
体を動かす筋肉とそれを支える骨が減少してしまうと、思うように体が動かせなくなって、つまずきやすくなったり、転倒による骨折も起こりやすくなったります。加齢に伴って食が細くなったり、腸から筋肉や骨を作るための栄養を吸収する力が落ちたりすることも、筋肉量や骨量の低下につながっています。