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 マイケル・R・ペンス米副大統領は10月4日ワシントンの保守系シンクタンク「ハドソン研究所」で演説し、中国を激しく非難した。

 貿易不均衡や知的財産権問題だけでなく、軍事問題や米国の内政への干渉、人権問題などの広い範囲で中国との対決姿勢を示したため、「新冷戦」の始まり、との見方が日本の保守派に多い。

 だがこの演説は中間選挙での共和党の支持者を固めるための発言であることも計算に入れる必要がある。

 米ソの冷戦が1989年に終わって以来すでに29年がたち、米ソの巨大な軍事力が対決していた。冷戦時代の後に成人したか、その記憶が薄れた人々には、米中の対立はかつての米ソ対立に似た状況のように思えるのだろう。

 だが人類の絶滅を招きかねない「第3次世界大戦」の可能性と、それが日本に及ぼす危険を固唾をのんで見つめてきた者にとっては、今日の米中対立を冷戦と同じにみるのは滑稽のように感じられる。