人気を失い始めた
中国のショートクルーズ
少し前、東京に来た経営者の友人に、ある相談を持ち掛けられた。クルーズ乗船客関連のビジネスをやっている彼は、席に座るやいなや、「ショートクルーズをやりたい」と相談してきた。
「日本を訪問するショートクルーズは、すでに結構あるではないか」と、私は意外さを覚えた。しかし、友人の話によれば、ショートクルーズのほとんどが九州を目的地にしているため、だんだん“買い物船”に成り下がってしまい、新鮮さも失って人気を集められなくなっているということだった。
そこで、京都にアクセスしやすい神戸や、知名度の高い北海道などを目的地にするショートクルーズを企画したい。そして、クルーズ旅行の内容を充実させて、より多くの中国人観光客を日本に案内したいという。
そこで、友人は「力を貸してほしい」と真剣な表情で依頼してきたのだ。
人気が高いと言われてきた中国のクルーズ市場は、実はここのところ、いろいろな異変が起きている。