団塊世代の大量引退や人口減少、少子高齢化…。日本を取り巻く数々の問題を放置すれば、2025年に大廃業時代が訪れ、日本列島が沈没しかねない。

日本の企業の3社に1社が廃業?
後継者難にあえぐ中小企業

中小企業庁が衝撃的なシナリオを提示した。日本の企業の3社に1社、127万社が2025年に廃業危機を迎えるというものだ。半数の企業で後継者が不在──。大廃業時代が迫っている。

 後継者不足を主な理由として廃業する中小企業が後を絶たない。

 東京商工リサーチによれば、廃業する企業の約半数が経常黒字であるという。なぜ優良企業が廃業しなければならないのか。事業がジリ貧になっているわけではなく、後を受け継ぐものがいないため、仕方なく廃業を選ぶ経営者が増えているのだ。

 廃業予備軍には歴史の長い老舗企業や、日本の工芸品を手掛ける伝統企業が多く含まれているのが特徴である。知名度はなくても、日本にはオンリーワンの技術やサービスを誇る中小企業が多く埋もれている。独自性を持つ中小企業の集積が日本の産業を支えてきたのである。

 環境変化に応じて企業に新陳代謝が必要なのは言うまでもないが、十分に将来性のある企業までもが消えてゆく事態は見過ごせない。

 大量廃業問題は、マクロ経済に負のインパクトを与えるのみならず、日本の産業基盤を劣化させる元凶にもなり得るのだ。

*1、2 中小企業庁の試算で、前提は以下の通り。2025年までに経営者が70歳を超える法人の31%、個人事業者の65%が廃業すると仮定。雇用者は09~14年の間に廃業した中小企業で雇用されていた従業員数の平均値(5.13人)を、付加価値は11年度における1法人・1個人事業主あたりの付加価値(法人:6065万円、個人:526万円)をそれぞれ使用