湿気をコントロールする生地選び!

 ところがです。ここが今、アウトドアウエアの開発などでも、メーカーにより重点の置き所や考え方が異なるところなのですが、完璧な防風の素材の中にダウンを閉じ込めてしまうと、外気温との温度差や、身体から発する汗や水蒸気で、結露しやすくなってしまいます。ダウンは水に弱かったですね。ダウンのために防風性能を上げたいのですが、逆に水分コントロールに失敗すると、ダウンの羽根をしぼめてしまう危惧があるのです。

 では、透湿防水素材(風は防ぎ、水蒸気は外に放出できる)であれば大丈夫でしょうか?雪や雨の日であれば、ダウンジャケットの上に重ねる上着として透湿防水素材を着てもよいでしょう。または、ダウンをダイレクトに包み込む生地に透湿防水素材を使ったものを買うこともお勧めです。

 でも、晴れた日で運動量が多いと、身体から発生する汗や水蒸気が多く、透湿防水素材でも水蒸気を放出しきれないことも危惧されています。もちろんこれはアウトドアの生死が分かれる状況での議論で、タウンユースではほとんど気にしなくていいレベルなんですけどね。

 ともあれ、それくらい、ダウンに水がつくということは、それが内側(汗や水蒸気や結露)からでも、外側(雨や雪)からでもダウンの性能を下げるとして心配されているのだ、ということを大雑把に理解しておいてください。

 だからこそ、ダウンの内側に着る服が保水するコットンである場合は、ダウンの性能をも下げてしまうのです。体温を使って水分を乾かそうとすると、液体が気体に変わるとき、気化熱によって熱を奪います。加えて、服に水がついたままなので、ダウンはふくらみません。コットンシャツの上にダウンというのは、どちらの性能も引き下げる、とても残念な組み合わせになってしまいます。ダウンのインナーに何を着ればいいかは、こちらの過去記事をご覧ください。

■『風の強い日にフリースをアウターに着るのは間違い?!水と空気と風をコントロール。アウトドア流着こなし術を身に着けよう!』(2016年10月5日付記事)
http://www.risktaisaku.com/articles/-/2071

■『登山では、コットンのインナーは着ません! 正しくインナーを着こなして、寒い冬を暖かく。アウトドア流着こなし術を身に着けよう!その2』(2016年10月19日付記事)
http://www.risktaisaku.com/articles/-/2094