『週刊ダイヤモンド』の特集「メディアの新序列」(10月27日号)で大きな反響を呼んだのが、「新旧メディアの待遇格差MAP」です。今回、「他のメディア企業の年収も知りたい」という多くの声を受け、講談社や小学館といった出版系、そしてLINEやサイバーエージェント、ヤフーなどのデジタル系を大幅拡充しました。その額次第で集まってくる人材の質が大きく変わってくる給与水準。新旧メディア120人の「年収序列」完全版を公開します!

テレビ、新聞、出版といった「旧メディア」とデジタル系の「新メディア」の平均年収を比較すると、新旧の“待遇序列”が明確にある。Photo:PIXTA

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「昨年10月の『産経ニュース』のリニューアルも大失敗。虎の子の利益剰余金も残りわずかになってきて、3月には180人規模の早期退職を実施しますが、焼け石に水。朝日新聞のように巨額の剰余金や不動産を保有している新聞社はまだ大丈夫でしょうが、うちが今の年収を維持する難しいし、数年後、消滅していてもおかしくないでしょう」

 会社の苦しい懐事情を明かしたのは、全国紙の負け組とされる「産経新聞」の若手記者だ。

 テレビ、新聞、出版といった「旧メディア」とデジタル系の「新メディア」の平均年収を比較すると、新旧の“待遇序列”が明確にある。これまで民放キー局なら30代で年収1500万円以上もあり得たし、「日本経済新聞」や「朝日新聞」も30代前半で1000万円に達するとされた。一方の新興デジタルメディアの年収は、「毎日新聞」や「産経新聞」といった旧メディアの負け組よりも、さらにもう一段低いケースが多かった。

 ただ、冒頭の産経社員の発言を見る限り、旧メディア間での格差はさらに広がり、負け組全国紙の状況は厳しくなる一方のようだ。

 ここでは、世代別に年収を見ていこう。「週刊ダイヤモンド」の聞き取り調査などによると、20代の平均年収は、新メディアが573万円(18人の平均額)だったのに対し、旧メディアは692万円(同31人)とその差は100万円を超えた。