飛行機の利用客にとって希望の兆しが一つある。ユナイテッド航空の乗客が血を流しながら引きずりおろされた事件以降、航空会社がオーバーブッキングで搭乗を拒否するケースが大幅に減少したのだ。米航空会社から搭乗を拒まれた乗客の数は2018年1~9月に前年同期比69%減少した(提携する地域航空会社は含まない)。ユナイテッド、デルタ、ジェットブルーはそれぞれ同96%以上減少した。ユナイテッドによると、今秋の2カ月の搭乗客3000万人のうち同社が強制的に機内から下したのは6人だけだという。「われわれはゼロの目標に近づいている」。同社のトビー・エンクビスト最高顧客責任者はこう話す。自主的に座席を返上する乗客もやはり減っている。これはオーバーブッキングの発生数が大幅に減少したことを物語っている。