米連邦準備制度理事会(FRB)が16日公表した米地区連銀経済報告(ベージュブック)では、企業の間で楽観的な見方が後退していることが示された。株式相場の混乱や借り入れコストの上昇、エネルギー価格の下落に加え、政府機関の一部閉鎖や通商政策を巡る懸念が足かせになっている。12地区連銀の大半は、経済が小幅から緩やかに拡大していると報告したが、今後数カ月の見通しについては不安を募らせている様子がうかがわれた。「見通しは全般的に引き続き明るいが、金融市場のボラティリティー増大や短期金利の上昇、エネルギー価格の下落、貿易や政治を巡る不透明感の高止まりを受けて、多くの地区で楽観的な見方が後退した」としている。今回の報告は1月7日までに収集した情報に基づいて作成された。政府機関の一部閉鎖により経済指標の発表に支障が生じる中、投資家とFRB当局者の双方は、成長減速の兆候が出ていないか、報告書を注視するとみられている。
米経済への楽観後退、企業の間で懸念強まる=ベージュブック
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