ベネズエラはついに民主主義を取り戻す瞬間を迎えたのだろうか。23日、何百万人もの市民が首都カラカスなどの市街に繰り出し、独裁者のニコラス・マドゥロ大統領の辞任と、国民議会議長のフアン・グアイド氏(35)がマドゥロ氏に取って代わることを求めた。グアイド氏は、昼間に屋外で行われた式典で支持者らに囲まれ、暫定大統領への就任を宣言した。同氏は新たな選挙が行われるまでの間、暫定的な国家元首として行動する権限を得ることになった。航空写真は、権力の移行を祝ってカラカスの幅広い大通りを埋め尽くした民衆の姿を写し出している。貧富を問わずベネズエラ全土の人々は、軍出身の独裁者マルコス・ペレス・ヒメネス氏が1958年に失脚した記念日のこの日を、民主主義復活を求めるタイミングとして活用した。1986年にフィリピンで起きた「ピープルパワー」革命や中・東欧諸国の「カラー」革命と同様に、この反乱にはマドゥロ氏の政権よりも民主的正当性がある。マドゥロ氏は昨年の選挙で、キューバの情報機関の支援を得て勝利をかすめ取った。