ブランドという魔法の力

 表記のなかには、商品の単価を上げる力を持つもの(これをブランド価値といいます)、あるいはファンを増やしてビジネスを拡大させる力を持つもの(これをブランド経済価値といいます)があります。こうした「魔法の力」が、すなわち「ブランド」なのだということがいえそうです。逆に、商品単価を上げることも、ファンを増やすこともできない単なる表記であれば、それは「名前」なのです。

 いま世の中を見まわすと、一般消費財を取り扱っている企業はデフレ(低価格競争)に苦しみ、ビジネスは必ずしも成功しているとはいえません。どうやら日本の会社の多くは、「ブランド」のつくりかたを間違え、結果的に「名前」をつけているだけだという可能性がありそうです。

 私たちは、もっと「ブランド」のつくりかたについて学ぶ必要があるように思えます。そんな動機から、拙著『ブランドで競争する技術』は書かれました。次回は、価格競争から脱するためのヒントや考え方を述べます。
 


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「商品名」と「ブランド」の違いがわかりますか?

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本書は、低成長に苦しむ日本に生きるすべての人と企業に向け、3つの価値によるブランド化を実現する戦略と改革手法を、さまざまな事例とともに紹介します。ブランド・ビジネスの表と裏を知り尽くし、数多くの事業再生・ブランド再生を成功させてきた著者のノウハウが盛り込まれています。

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