ブランドという魔法の力

 表記のなかには、商品の単価を上げる力を持つもの(これをブランド価値といいます)、あるいはファンを増やしてビジネスを拡大させる力を持つもの(これをブランド経済価値といいます)があります。こうした「魔法の力」が、すなわち「ブランド」なのだということがいえそうです。逆に、商品単価を上げることも、ファンを増やすこともできない単なる表記であれば、それは「名前」なのです。

 いま世の中を見まわすと、一般消費財を取り扱っている企業はデフレ(低価格競争)に苦しみ、ビジネスは必ずしも成功しているとはいえません。どうやら日本の会社の多くは、「ブランド」のつくりかたを間違え、結果的に「名前」をつけているだけだという可能性がありそうです。

 私たちは、もっと「ブランド」のつくりかたについて学ぶ必要があるように思えます。そんな動機から、拙著『ブランドで競争する技術』は書かれました。次回は、価格競争から脱するためのヒントや考え方を述べます。
 


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