米連邦準備制度理事会(FRB)は単に金融引き締めを停止したのではなく、終了した可能性がある。とジェローム・パウエルFRB議長の記者会見から導ける最も論理的な結論がそれだ。FRBの声明にはしばしば「バイアス」が含まれ、次は利上げか、それとも利下げかを示唆するヒントになる。ところが、30日の声明にはそれがなった。FRBは金利に対する「将来の調整について忍耐強く判断」するという。パウエル氏は昨年12月、短期金利の指標であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2.25~2.5%に引き上げた際、FRB当局者が今年2回の引き上げを見込んでいると述べた。この水準は、成長を刺激も抑制もしない「中立」金利の予測レンジの下限に当たる。だが30日には、FRBが既に中立状態にある可能性を示唆。「今現在、私たちの政策スタンスは適切だ。政策金利はFOMCが中立と推測する範囲内にある」と述べた。