6000人もの遺児が
6年間学校に行ける!

 基準を満たした勤労者が新たな技能を身につけるために指定された機関で訓練を受けた場合には、20~70%の援助を受けることができる。その対象となるものには大型自動車免許もある。

 ひときわ人手不足が深刻で、多くの産業に悪影響を与えつつある物流業者のためにトラック運転手を養成するのは、どうだろうか。普通AT免許取得者が大型自動車免許を取得するために必要な最低金額は39万1204円(レインボーモータースクール:埼玉県和光市の場合)。ということは、「195億円あれば、国費でトラック運転手を4万9846人育成できた」。

 親を亡くした子どもたちを支援する「あしなが育英会」が4726人の高校生大学生らに貸与する奨学金は21億7449万円(2017年度)、交通遺児育英会は1161人に7億5700万円(2017年度)。つまり「195億円あれば、約6000人の遺児たちに高等教育の機会を与える奨学金を6年以上にわたって支給できる」。

 ちなみに195億円とは、ニューヨークヤンキースの田中将大投手の7年間の契約年俸と移籍金総額1億7500億ドル(1ドル=109.3円で換算して191億円)、2018年8月に引退したことでCDや映像ソフトが売れに売れまくった結果、年間売上高首位となった安室奈美恵の音楽ソフト総売上高とほぼ同額。全部を1万円札にすると、重さにして2トン近くになる。これが虚空に消えるのである。

 そもそも納得のいかない国費の無駄遣いなだけに「おまえらで弁償しろよな」と嫌みのひとつも言いたくなる。厚生労働省の職員数は3万7657人。ということは「195億円は厚生労働省の職員1人あたり52万円払うことで集まる」。

 夏のボーナス1回をあきらめていただければ、国民の怒りも多少は収まろうというものだが、どうだろうか。