戦後最長の景気拡大
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労働力需給や企業収益などの
統計数字は景気の絶好調を示す

 1月の月例経済報告が発表され、「景気は、緩やかに回復している」という景気判断を維持した。これを受け、茂木経済再生担当相が記者会見を行い、今回の景気拡大は「戦後最長になったとみられる」と述べた。

 経済成長率などはそれほど高くないものの、失業率は極めて低い。有効求人倍率は極めて高く、企業収益も史上最高水準にある。こうした数字を見ると、確かに「景気はいい」といえるだろう。

 しかし、人々の景況感は決していいとはいえない。「景気回復が実感できない景気拡大」なのだ。そこで本稿では、景気実態と人々の景況感が大きく乖離している理由について考えてみたい。

 失業率は、「雇用のミスマッチを考えると、これ以上下がりにくい」と言われてからも下がり続け、2%台前半で推移している。これはバブル期のボトムだった2.0%に近い水準だ。

 就業者数は順調に増加しており、「背に腹は代えられない」と考えて、多少のミスマッチには目をつぶって採用している企業も多いのではないか。有効求人倍率に至っては、バブル期を超えて高度成長期以来の高さだ。