慶應義塾大学の学生の中でも幼稚舎出身は別格。OB組織である三田会とは比較にならない人脈を築けるとされる

 「幼稚舎では6年間クラス替えが行われず担任も同じ。その濃密な関係の中で培われた人脈は幼稚舎出身以外の慶應生にはとうてい築けないもので、社会に出て強力な武器になる」(慶應OB)。

 また、こうした超富裕層には、専任の“執事”が付くケースも多い。資産運用から相続、事業承継、子どもの進学に至るまで、あらゆる要望に応えてくれるプライベートバンカーがそれだ。

 彼らは、自然災害や航空機事故などの損害保険リスクを引き受けるファンドなど、一般には知られていないお得な金融商品を大口で富裕層向けに提供してくれる。中には「1国1ファミリーに限定した、同族企業の後継者が集う超クローズドのセミナーを催すプライベートバンクもある」と外資系プライベートバンカーは明かす。

 日本のみならず、世界に広がる特権人脈によって、超富裕層は自らの家業をさらに強固なものにしていくのだ。