一部の投資家は、昨年の相場下落を引き起こしたのは米連邦準備制度理事会(FRB)の債券売却だと考えている。だが罪を認めたかのようなFRBの姿勢は、どんな債券売却よりも大きな問題をもたらす恐れがある。FRBは利上げから一転、世界経済の減速を理由に今年は金利を据え置く公算が大きいことを示唆している。この変化には、2018年に相場を見舞った災難が強く影響しているようだ。FRBは先週、債券の売却――金融危機後の政策に基づいて積み増された4兆ドルの資産を縮小するための措置――が今年後半に終了することも示唆した。これについて当局者らは22日、市場に大きな影響は及ばないと述べ、FRBのオペレーションに関連したテクニカルな措置だと正当化した。だが今それに関して話すことで、FRBのバランスシート縮小と金利政策とに関連があるように見せてしまった。これは裏目に出かねない。
FRB「市場との対話」失敗、債券売却で不安助長
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