北朝鮮の非核化を目指した第2回米朝首脳会談が物別れに終わったことを巡り、米国と北朝鮮が責任をなすりつけ合っている。ドナルド・トランプ米大統領が掲げる外交政策の目玉の一つが揺らぎ始めた。トランプ氏は、北朝鮮が十分な措置を申し出ることなく制裁解除を求めたと指摘した。一方、北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相は制裁の一部解除に見合う提案をしたが、米国が拒否したと反論している。首脳会談の交渉決裂は、トランプ氏が好む外交のトップダウン型アプローチの危険性を露呈した。こうしたアプローチによって、双方が合意に至る交換条件について根本的に異なる期待を抱いてハノイ入りしたことになる。通常であれば、予備協議の段階で相違はすり合わせられる。トランプ氏は28日、会談が唐突に終わりを迎えた後の記者会見で、「取引から歩き去ることを決して恐れない」と言明。ただ、将来的な米朝交渉の道を閉ざすことはせず、「いずれそこに至る」と述べた。
米朝が責任なすり合い、北朝鮮「制裁全面解除求めず」
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