スポーツウエアやフリースジャケットなどを手掛ける衣料品メーカーは、化学繊維に含まれるプラスチックの微小な粒が魚介類や飲み水に混入する問題に取り組もうとしている。プラスチック製品への反発は、ストローやペットボトル、コップといった使い捨て製品に集中しがちだが、ここにきて化学繊維への関心が高まり始めた。こうした衣料品を洗濯するたびに微小プラスチックが少しずつ流れ出すためだ。スイスの自然保護団体「国際自然保護連合(IUCN)」によると、洗濯によって海に流れ込むプラスチック製の微小な繊維(マイクロファイバー)は毎年50万トン(ペットボトル500億本に相当)を超える。同団体の会員には政府や非営利団体(NPO)、慈善団体などが名を連ねる。