バブル期や就職氷河期、そして人生100年時代といわれる現代まで、装うという「個」の表現は、どのように変化してきたのか。平成30年間のファッションを振り返った。(フリーエディター 小林由佳、画像提供/共立女子短期大学教授 渡辺明日香)
ボディコンやDCブランドは「頑張る自分」の表れ?
ボディコンやDCブランドなど、バブル後半の平成初期は、仕事人間を象徴するファッションがもてはやされた。
「バブル崩壊までは、会社への忠誠心が高度経済成長の原動力だったのではないか」と言うのは、長年ビジネスパーソンを見てきた『doda』編集長・大浦征也氏。「転職という概念は一般的ではなく、労働集約型で、長時間働き続けることが美徳とされた時代。その後、就職氷河期といわれた2000年(平成12年)前後も、難関を越え入社できた会社に対して、ポジティブなロイヤリティがあった」。