英政府は欧州連合(EU)離脱を巡り、EU側から大きな譲歩を引き出すことに苦しんでいる。12日に英議会で予定されている離脱協定案の採決で、テリーザ・メイ英首相がまたも挫折を味わうとの見方が強まっている。英国のEU離脱期限が今月29日に迫る中、メイ首相にこう着状態の打開を求める声が日増しに高まっている。ただ、メイ首相がどのような形の提案を採決にかけるかは、まだ不透明だ。主な懸案は、EUの一部であるアイルランドと英領北アイルランドとの国境問題。メイ首相の保守党も含むユーロ懐疑派は、アイルランド国境を巡る協定によって英国が実質的にEU関税同盟から抜けられなくなる可能性があると警戒している。英国やEUの当局者は、英国が関税同盟から抜けられなくなる事態を避けるための仕組みを巡る交渉が週末に小さく前進したと述べた。
ブレグジット案の採決、英議会は再び否決か EUの譲歩引き出せず
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