『週刊ダイヤモンド』3月23日号の第1特集「5G開戦」では、通信大手が新たなビジネスチャンスを求めて企業と連携する動きを追った。この中で、KDDIとドローン分野で提携するベンチャー企業であるテラドローンの徳重徹社長に、「5G時代のドローンビジネス」について聞いた。(聞き手/「週刊ダイヤモンド」委嘱記者 村井令二)
――KDDIが6月から事業を始める「スマートドローン」で、テラドローンは提携関係にありますが、どんな協力をしているのでしょうか。
ドローンの運行管理システムを提供しています。KDDIさんが、「広域監視」「鉄塔点検」「風力点検」「測量解析」「精密農業」というコンセプトでドローンのサービスを手掛けるということなので、ドローンのビジネスを知っている私たちがお手伝いさせてもらっているということです。
われわれは、2016年からドローンビジネスに参入していますが、世界中の事業できちんとマネタイズができている数少ない企業です。国内でも5つの営業拠点を持って、ドローンを使った土木測量のサービスを建設会社向けに提供していますが、KDDIさんが構想するドローン事業もバックアップしていきます。
――広域監視の分野でテラドローンは、KDDI、セコムとの連携で、スタジアム警備の実証実験を進めていますが、5Gのビジネスチャンスをどうみますか。
テクノロジーとしては、ドローンで撮影する画像が5Gで高精細化すれば、何千人という観客の顔認証ができるようになります。こうしたノウハウが積み上がれば、盗難の多い海外でも応用できるかもしれません。