米国経済はおそらく第1四半期の落ち込みから抜け出すだろう。連邦準備制度理事会(FRB)もそれは分かっている。だが「おそらく」抜け出すと「確実に」抜け出すの間には違いがある。FRBは20日、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2.25〜2.5%に据え置くことを決めた。この決定自体はサプライズではないが、FRBがハト派色を強めたことは予想外だった。連邦公開市場委員会(FOMC)後に発表した声明でFRBは、2月の雇用統計が鈍化し、小売売上高と設備投資が減速したことを指摘し、景気について悲観的な見方を示した。今後の利上げ予想も大幅に引き下げた。2019年の利上げ回数の予想の中央値は昨年12月の時点では2回だったが、今はゼロ。来年についてはたった1回だ。
FRBが「安全第一」の道を選ぶ理由
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