フランスやドイツ、欧州連合(EU)の首脳は26日、中国の習近平国家主席を迎えパリで開催した会合で欧州の団結ぶりを印象づけるため、貿易を巡るより互恵的な対応を要求した。だが欧州が中国の事業取り込みに積極的な様子から、中国政府は習氏の訪問が成功を収めたとみなしている。26日まで6日間にわたった習氏の欧州歴訪で、野心的に世界への投資を進める中国にどこまで懐を開くべきか、地域への影響力の高まりをいかに抑えるか、欧州諸国の間で対応の温度差が浮き彫りになった。それでも、欧州の各国首脳は大型取引を確定させようと意欲を見せ、まれにみる手厚いもてなしで習氏を迎えた。このため中国は習氏の欧州歴訪を大きな成功とうたい、欧州による批判や国内の議論を覆い隠している。