【ロンドン】英議会下院は29日、テリーザ・メイ英首相がまとめた欧州連合(EU)離脱協定案に対する3度目の採決を行ったが、再び否決した。これにより、EU離脱(ブレグジット)の時期が再度延期される可能性が高まるとともに、英国は一段と危機的な状況に陥った。  与党・保守党内の反EU派の一部がメイ氏支持へと翻ったが、強硬派は反対姿勢を崩さなかった。  今回の否決により、ブレグジットの方向性を巡って、メイ政権と議会はあらためて衝突する見通しだ。29日は当初の離脱期限だった。現状のままなら、英国は混乱を緩和する合意がないまま4月12日にEUを離脱することになる。