中国軍の戦闘機「殲11」2機が3月31日、台湾海峡の「中間線」を超えて台湾側に侵入したことで、台湾の空軍基地からスクランブル発進した戦闘機と10分間にらみ合う形となった。台湾外務省はこの出来事を「意図的、無謀かつ挑発的」だと非難した。このことはドナルド・トランプ米大統領が米国製の戦闘機「F-16V」を台湾に売却し、その防衛を強化すべきである理由を浮き彫りにした。台湾メディアは中国軍の越境が2011年以来だと伝えた。8年前の越境は偶然だったとみられる。中国軍機は長年、台湾の領空付近を飛行してきたが、それが問題に発展することはほぼなかった。そのような行動が罰せられなかったことの危険性が、31日のより大胆な侵入という形で露呈した。