この4月から働き方改革関連法が施行され、時間外労働の上限が月45時間(年間360時間)と定められたり、5日間の有給休暇取得が義務化されたりと、対応に戸惑っている人事担当者や現場の一般社員も少なくないかと思います。
そんな中で2020年4月から適用になるのが「同一労働・同一賃金の原則」です(中小企業は21年4月から)。つまり、同じ仕事に就いている限り、正社員(無期雇用フルタイム労働者)か非正規社員(有期雇用労働者、パートタイム労働者、派遣労働者)であるかを問わず、同一の賃金を支給するものです。
これによって、正社員と非正規社員の格差解消が期待されますが、そもそも現在、正社員と非正規社員の間には、どれくらい働き方に関する満足度や待遇に差があるのでしょうか?
就職・転職のための企業リサーチサイト「Vorkers」を運営する株式会社ヴォーカーズは、Vorkersの会社評価レポートに回答した約30万人のデータをもとに、正社員と非正規社員のクチコミ評価を集計し、「格差」を分析しました。
※集計期間内(2016年1月~19年1月)にVorkersへ投稿したユーザー(29万5458人)を対象に正社員と非正規社員のクチコミを分析。年収に関しては、数値集計を開始した18年5月以降の62万1162人のデータが対象。
会社への満足度を比較
正社員と非正規社員での差は?
まず、正社員と非正規社員ではどちらの方が満足度は高いのか、社員による「会社評価」のスコアから見ていきましょう。
Vorkersに寄せられた正社員と非正規社員による会社評価は、総合評価を見ると双方に差はありませんでした。しかし、項目別では非正規社員の方が評価の高いものがいくつも見受けられます。