米国の主な指数が最高値に近づき、投資家はジレンマに直面している。年初からの目が覚めるような利益を確定させるのか、それともこのまま上昇に賭けるのか。S&P500種株価指数は30年以上なかった好調な1~4月を終えようとしている。年初から16%上昇し、過去最高値まで30ポイントを切った。ウォール街の銀行の多くはそうした上昇に驚いている。昨年末の急落からの回復がずっと緩やかだと見込んでいたからだ。だがここ数週間は上昇にブレーキがかかり、変動や出来高は数カ月ぶりの低水準に落ち込んでいる。多くの運用担当者は株のアロケーション拡大を控え、縮小すら行っている。中央銀行の最近の慎重な姿勢への転換が世界成長を促せなかったり、貿易摩擦が悪化したりすれば、昨年末に市場を襲ったボラティリティーが再燃しかねないとの懸念からだ。