2014年に香港で民主化を求める大規模デモ「雨傘運動」が広がったことを巡り、デモを提唱した法学者に24日、禁錮1年4カ月の実刑判決が言い渡された。中国政府との攻防で香港の民主化運動を取り巻く状況が厳しさを増している様子が浮き彫りになった。戴耀廷・香港大学准教授(54)は13年、地元市民が力を合わせれば北京の中央政府に一段の民主化を認めさせることができると主張し、香港中心部のビジネス街の占拠を提案。その翌年、行政長官選挙の真の普通選挙化を求めて、学生を中心とする大規模なデモが発生した。だが中国政府は逆に香港に対する政治的な締め付けを強めた。香港当局はデモ参加者ら十数人を起訴していた。戴氏と共に「占領中環(セントラルを占拠せよ)」運動を発案した陳健民・元香港中文大学准教授(65)も公衆妨害共謀罪で1年4カ月の禁錮刑を言い渡された。3人目の発起人の朱耀明牧師は、75歳と高齢のため執行猶予がついた。この3人を含む9人が、抗議運動に関連した容疑で有罪判決を受けていた。
14年の香港民主化デモ提唱者に禁錮刑 中国政府への抵抗に壁
有料会員限定
あなたにおすすめ