子どもが犠牲になる事故は
過去数年で何件も起きている

 2016年、JAFが各都道府県で2ヵ所ずつ、全国合計94ヵ所で信号機のない横断歩道を通過する1万26台を対象に調査をしたところ、歩行者が渡ろうとしている場面で止まったのは757台(7.6%)だった。

 厳しいようだが、これが日本の現実なのだ。

 だからこそ、歩行者軽視を変えなくてはいけない。歩道の広さを見直し、ガードレールを整備する。子どもの多い通学路などは、時間帯によって進入制限や速度制限を設けることも必要だろう。

 日本が「歩行者軽視」であることは、歩行者の中でもっとも弱い立場である子どもの犠牲が後を断たないことからも明らかだ。

 昨年1月30日、岡山県の県道でクルマ5台がからむ衝突事故が発生して、トラックが集団下校中の児童の列に突っ込み、4年生の女児の尊い命が奪われた。その2日後には、大阪府の市道で重機が警備員の制止をふりきって歩道に乗り上げ、聴覚支援学校の生徒や先生をはね、やはり11歳の女児が帰らぬ人となった。

 2017年10月には、大阪府枚方市で集団登校していた子どもたちの列に、乗用車が突っ込んで6人が重軽傷を負っている。免許取り立てのドライバーは「(太陽が)まぶしかった」と述べたという。

 2016年10月には、横浜市で集団登校中の子どもの列に軽トラックが突っ込み、小学1年生の児童が亡くなった。同じ月には愛知県一宮市で、下校中の4年男児がトラックにはねられ亡くなった。ドライバーは運転中に「ポケモンGO」をやっていた。さらに、その翌月には千葉県八街市でも集団登校の列にトラックが突っ込んで、児童4人が重軽傷を負っている。

 他にも例を挙げればきりがない。これらを一部のドライバーのせいや、安全技術の未整備のせいにしているだけでは何も変わらない。

 では、変えるためにはどうすればいいのかというと、まずは歩行者軽視という現実を認めなければいけない。

 日本は、歩行者に厳しいという事実を受け入れて、それなりの対策をとるべきだ。これ以上犠牲者を増やさぬためにも、いい加減そろそろ、このあたりの耳の痛い話と本気で向き合わなくてはいけないのではないか。