超金融緩和の長期化で衰弱する地銀と第二地銀、次の景気後退期には破綻続出も超金融緩和政策下の地域銀行は次第に干上がる池にいるカエルのようだと竹中正治氏は指摘 Photo:Reuters/AFLO

 銀行の株価低落が止まらない。特に地域銀行(地銀と第二地銀、以下同様)の時価総額の縮小が著しい。例えば株価純資産倍率(PBR)0.25以下で上場企業を検索すると22社がピックアップされるが、うち18社が地域金融機関である(PBR最下位は地銀ではなく信金中央金庫の0.1。4月26日時点)。これはちょっと驚くべき事態ではなかろうか。 

 日本の時価総額に占める銀行のシェアは長期的に低落してきた。図表は東証株価指数(TOPIX)と東証33業種別株価指数で銀行業の指数(以下TOPIX banksと記す)に基づき、双方とも1995年を1として、TOPIX banks/TOPIX(以下「銀行時価比率」と記す)を計算し、その推移を示したものだ。

 この銀行時価比率は1995年1月を1.0とした水準から大幅に低下し、今では0.17になってしまった(2019年3月末)。つまり日本の上場企業株式時価に占める銀行業の比率は1995年の約6分の1にまで縮小してしまったことになる。

 興味深いことにこの銀行時価比率の変動と最も相関度の高い金融データを探したところ、それは10年物国債利回りだった。これが何を意味するか読み解いてみよう。

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